小学4年生の子供が、大手進学塾のSAPIX(以下、サピックス)に1年間通いましたので、その効果や感想等をご紹介していきます。
子供は、何とかギリギリですがα(アルファ)上位のクラスをキープしましたので、復習時間など参考になれば幸いです。
※こちらの記事は現在サピックスに通っている方ではなく、今後サピックスに通おうか考えてらっしゃる方向けの紹介記事になります。
目次
サピックスを選んだ理由
サピックスを選んだ理由は、難関校への合格実績が圧倒的だからです。
・開成:273名
・麻布:183名
・桜蔭:175名
・女子学院:125名
これだけの合格実績を出しているのであれば、カリキュラム等も間違いないのではないかと思いました。
そのため、特段他の塾と比較することなく、サピックスの授業についていければ難関校も目指すことができるのではないかと思い入塾しています。
端的にサピックスの凄さを表している文章を、インターエデュの掲示板から転載します。
アルファでなくとも偏差値50から59のラインの子達を御三家や早慶、それに準ずる学校に入れてくれるのがサピックスです。
これができるからこそ、圧倒的な合格実績を継続して出せているんですね。
子供を1年間サピックス通わせましたが、子供は授業を楽しんで受けていましたし、毎月のテストも本人にとって刺激となり、1年間サピックスには鍛えてもらったと思います。
私は何も考えずにサピックスに入塾していますが、難関校向けの塾ですと、エルカミノ、フォトン算数塾、グノーブル、ジーニアス、スピカ等が、難関校の合格率でサピックスに匹敵してきます。
4年生の授業スケジュール
4年生の授業は、1日60分×3コマで、週2回塾に行きます。
授業時間に直すと、週6時間塾で勉強することになります。
以下の画像は、4年生の授業スケジュールの例です。
同じ校舎でもクラスによって、理科が1コマ目に来たり等異なります。
また、火曜日が国語で、木曜日が算数などクラスによって科目の曜日が異なります。
その他、校舎によって授業の曜日が異なりますので(毎週火木や、毎週水金等)、最寄りの校舎の日程を確認した方が良いと思います。
授業は17時~20時の間に行われますが、16時30分から算数の小テストがあります。
小テストを受けるのは任意ですが、我が家の子供は毎回受けていました。
管理人
子供に聞いたところ、ほとんどの生徒が算数の小テストから受けていたそうです。
サピックスの授業
サピックスのクラスは、1クラス15~20名ほどの少人数になっています。
予備校のように先生が一方的に黒板で授業をしていくわけではなく、生徒に積極的に発言をさせて思考力を鍛えていく授業を行っています。
サピックスのHPでは、討論式授業と表現されています。
サピックスでは、授業、特別講習、教材、各種のテストを通して、『思考力』『記述力』をふだんからじっくりと養成することに主眼を置いています。授業は黒板を媒介にして、講師と生徒が討論をしながら、じっくり時間をかけて、いくつもの解法をさぐり出していくというスタイル(『黒板授業』『討論式授業』)
丁度下の画像のようなイメージです。
確かに、17時~20時まで3時間続けて授業がありますので、子供がそれだけ集中をして授業を受けれるよう、先生たちが子供の興味を引く授業を行っているのだなと感心させられます。
子供もサピックスの授業は楽しいと言っていつも帰ってきます。
サピックスの復習時間は?
サピックスは授業の予習はしなくて良いですが、復習はしっかりと行う必要があります。
※テキストは当日配られますし、先生からは授業の先取りは絶対にしないで欲しいと言われます。
週6科目で6時間の授業があり、我が家の子供の場合1科目1時間で復習が終わっていましたので、週合計で6時間ほどの復習時間になります。
ただ、4年生の前半は1科目復習1時間で十分でしたが、12月あたりから授業やテキストの内容が難しくなってきたようで、1科目1時間以上かかるようになってきていました。
我が家の場合は平日は毎日習い事があったため、家での勉強は難しく、復習は土日にまとめてやることが多かったです。
本来なら、平日からコツコツ復習を行った方が、授業から日を空けないで復習できるので効率が良いと思います。
復習以外の勉強時間~副教材~
復習以外にも副教材を使って、家庭で学習をしていく必要があります。
4年生の時に渡された副教材としては、以下の5種類があります。
- 算数:基礎力(毎日10問の計算問題)
- 算数:図形
- 国語:言葉ナビ
- 国語:国語の要
- 社会:白地図
算数:基礎力トレーニング
算数の基礎力トレーニングは、毎日10問の問題を解いていく冊子になり、毎月渡されます。
正直、毎週の復習で一杯でしたので、副教材はやったりやらなかったりで横に置いていました。
しかし、クラス分けを兼ねた月次テストで算数の間違えた問題を見ると、思いっきり算数の基礎力トレーニングの類似問題でした。
また、子供が計算問題でのミスも多いことから、算数の基礎力トレーニングは毎日でなくても必ず毎月終わらせるようにしました。
基礎力トレーニングをやるようになってから、計算問題のミスも減り、算数の点数が上向きになってきましたので基礎力トレーニングだけは必ずやった方が良いと思います。
算数:分野別問題集(図形)
4年生の秋の終わりぐらいに配られました。
子供は図形の問題が大の苦手だったので、お正月に半分ぐらい進めました。
言葉ナビ
言葉ナビという、漢字、四字熟語、慣用句、ことわざなどが掲載された副教材があります。
ここから毎週国語では小テストを行いますので、毎週勉強する必要があります。
これに関しては、子供は「ちびまる子ちゃん」のマンガ本の四字熟語や慣用句を読んでいたからか、そこまで時間をかけずに覚えることが出来たので、毎週テストはありますが毎日のことではないので負担にはなりませんでした。
国語の要
4年生の夏に配られましたが、開いてもいません・・・
時間的余裕がないということと、子供があまりやりたがらないので、放置でした。
新5年生の保護者会で国語の先生が、もしまだ手つかずでしたら5年生に上がる前に説明文の所だけ終わらせておいてくれとおっしゃっていました。
社会:白地図
社会の白地図は、空き時間があったら進めましたが、言われたところの3分の1ぐらいしか出来ていません。
思ったのは、社会の復習をしっかりしていても、白地図に書き込んでいくとなるとまた別問題で子供は結構詰まっていました。
身に付けた知識を定着させる意味でも、白地図は時間があったらおススメです。
社会の先生が保護者会で、白地図でトレーニングを積んで、頭の中で日本地図を描けるようになってほしいとおっしゃっていました。
管理人
とにかく、授業の復習、月次テストの復習で精一杯の中、副教材もとなると時間的に厳しく、やらない教材が出てきてしまいました。
サピックスのテキスト
サピックスは最難関校(筑駒、御三家等)をターゲットとした塾なので、字ばかりの難しいテキストかと身構えていましたが、テキストの中でキャラクターを多用しており、小学生でも親しみやすい内容になっています。
テキストの中身も充実しており、子供が理科や社会の復習などの時にも「テキストに書いてある内容が分かり易い」と言っていました。
後から聞くと、授業で先生の言っている内容が理解できなかったことが多々あり、家でテキストを読んで理解するということが多かったらしいです。
そういう意味でも、サピックスのテキストは秀逸であると思います。
算数のカリキュラム
算数の苦手な子供からすると、算数の授業やテキストが難しかったそうです。
ある単元を学ぶとき、ホップ(説明)、ステップ(演習)、ジャンプ(応用)とすると、ホップとステップの部分は簡単で団子状態ですが、ジャンプ(応用★★★問題)になると急激に難しくなり解けないそうです。
応用の前の1段階前となる問題があると、徐々に難しくなって良いのにとは言っていました。
復習小テスト&サピックスシール
算数A、国語A、理科、社会の授業では毎回、前回の授業の復習テストがあります。
前回の授業の理解度を測りますので、復習をしないとしっかりとした点を取ることが出来ません。
むしろ、復習さえすれば100点やそれに近い点数が取れるテストになっています。
そして、この復習テストの結果でサピックスのシール(通称サピシ)を貰うことが出来ます。
このサピックスシールが貯まると、枚数に応じてサピックスオリジナル商品と交換することが出来ます。
サピックスのシールが貯まったので、サピックスオリジナル商品に交換してきました
我が家の子供は追い込まれないと中々勉強をやらないタイプですが、このサピックスシールが欲しいがために授業の復習をしていた部分もあるので、意外とこのシールは子供に効果的だと思います。
サピックスのお迎えに行くと、初めに子供から出る言葉が「今日はシール○枚貰えた(笑)」でした。
ただそのシールも、貰ってくるところまでが気分の絶頂で、シールを持って帰ってくると下の子供にあげてシートに貼らせていました。
毎月クラス替え
サピックスでは、2020年1月時点で東京、神奈川だけでも以下の校舎がありますが、校舎によってクラスの数が異なります。
大規模校と呼ばれる所は、1学年30クラスにもなってきます。
クラスは月次テストの成績順で決められており、毎月のテスト結果でクラスの昇降があります。
それこそテストの点数が悪ければ、ドラスティックにクラスが落ちていきますので、クラスの上下に一喜一憂してしまいます。
塾の先生からは、テスト結果やクラスは気にしないで、どこを間違えたかを見て間違え直しをして欲しいと言われました。
テストの点が悪かった時にクラスの話をすると、子供と絶対にバトルになるので意味がないですよと。
ただ先生にそう言われても、月次テストの点が悪ければ親としてはそれこそ心配になります。
子供がテストで手ごたえがない時は、クラスの話はもちろん、自己採点のマル付け程度でも怒ってきますので、4年生でこれだと先が思いやられます。
管理人
クラスの昇降は、競争を楽しめる子供でしたら良いと思いますが、気にするタイプの子供だと大丈夫かなと心配になります。我が家の子供は追い込まれないと勉強しないので、勉強しないとクラスが落ちるという事が良い刺激になっていました・・・
子供のスケジューリングが大変
これはどこの塾に行ってもそうだとは思いますが、子供の勉強のスケジューリングが大変です。
4年生だとまだ習い事を沢山している家庭も多いと思いますが、その隙間時間を見つけて、サピックスの復習をさせていました。
そして、受験モードに入っている訳でもないので、子供自ら復習をするわけではなく、復習しなさいと毎回言うのはかなりしんどいです。
まだ授業の復習ですと、次回の授業の小テストで悪い点を取るので困るという認識があるので言うことは聞きますが、副教材となるとやっていなくても直ぐに困るというものでは無いので、中々手を付けたがりませんでした。
4年生の時点で副教材が手つかずになってしまったのは、親の管理として甘かったなと反省しています。
子供の成績
子供は4年生の間はなんとか、上位のα(アルファ)クラスにいることが出来ました。
4年生最後のテストから直近5回の平均偏差値は、4科目で64になります。
ただ、算数の偏差値が一番低く、子供も算数に苦手意識を持っていますので、今後が心配です。
受験は算数で決まると良く聞きますので、その算数が1番苦手ということを考えると今後子供の成績は下がっていくのではないかと思っています。
また、ネットの掲示板などを見ると、サピックスの上位の人は凄い点数を取ってくるな~と本当に感心させられます。
入塾テストはいつ受けるか?
サピックスに入塾する場合は、3,300円支払って入塾テストを受ける必要があります。
新4年生の場合、3年生の2月からスタートしますので、それまでには入塾テストを受けて合格する必要があります。
新4年生からスタートしようと思ったとき、11月、12月、1月の3回テストを受ける機会があります。
「1月の入塾テストは、サピックスに通っている現3年生が受けるテスト(組み分けテスト)と同じテストを受けることになるので難しい」という噂を聞きましたので、我が家では11月に入塾テストを受けました。
- 算数偏差値:63
- 国語偏差値:67
- 2科目偏差値:67
結果、我が家の子供にとっては良い点を取ることが出来たので、11月に受けて良かったと思います。
サピックスについて詳しく書いてあるブログなどを拝見すると、サピックスではなるべく上のクラスからスタートした方が良いそうです。
上位と下位のクラスではテキストの使用する部分も異なり、授業の深度も異なるので下からクラスを上げていくというのは、地頭の良い子を除くと中々難しいそうです。
そのため、新4年生からα上位クラスで始めるために対策をされる方もいます。
他の方のブログでは、満足いく点数(クラス)になるまで11月、12月、1月と受けていくことも可能という記事も拝見しました。
それだけ最初のクラスは重要みたいです。
子供は、新4年生でサピックスに通うまでは通塾はしておらず、公文を習っていました。
公文だけでも入室テストである程度の点数は取れましたので、新4年生の入室テストでは応用問題は出てこないで基本的な問題が中心になっていると思います。
公文は効果があるのか?子供が3年間公文を習った口コミ
その他
中学受験を考えていらっしゃるご家庭でしたら、教育熱心な方が多いと思います。
我が家も注意していますが、子供の教育に一生懸命になりすぎるあまり、「教育虐待」になって子供の心がおかしくなっては元も子もありません。
新聞記事にも書いてありましたが、なるべく笑顔で子供には接するように心がけています。
子供の教育やしつけに一生懸命になりすぎている人は以下の本もお勧めですよ。
ちゃんと泣ける子に育てよう(大河原美以著)を読みました!子育て中の方には、本当におススメです!
以上、サピックスに4年生の子供が1年間通った感想です。
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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
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