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一般信用の在庫はどこから来るのか?

たまたま大手投資信託会社に勤める方と話す機会がありましたので、色々と話を聞いてきました。

一般信用の在庫にも関わる部分です。

※あくまでも聞いた話であり、自分でしっかりと調べてウラを取っている内容ではございませんので、ご注意ください。

投資信託会社は株式を大量に保有している!

投資信託会社は、自社で設定した投資信託やETFを運用しているので、その投資信託に組み入れられている株式を大量に保有しています。

ただし、株式は自社の名義ではなく、日本マスタートラスト信託銀行等に取得、管理を委託しています。

日本マスタートラスト銀行は、四季報の大株主のところによく名前が出てきてますね。

何故、投資信託会社がわざわざ日本マスター信託銀行に株式の取得、管理を依頼しているかというと、運用会社が破綻しても顧客の資産が保全されるように分別保管が義務付けられているからだそうです。

投資信託会社は、貸し株をしている!

投資信託会社は、その大量に保有している株式を日証金や大手証券会社に貸して、貸し株料を貰っています。

この株が巡り巡って、一般信用の在庫に繋がっているんですね。

ANAのように時価総額が大きく、日本マスター信託銀行の保有分が多い銘柄は貸し株でも出やすく、

※ANAの大株主状況

大庄のように時価総額が小さく、日本マスター信託銀行の保有分が少ない銘柄は一般信用の在庫が少ないことになります。

上の画像は大庄の大株主状況ですが、日本マスター信託銀行がありません。

投資信託は、設定金額が大きいと、中小型銘柄のように時価増額が小さい銘柄には投資できなくなります。

投資信託会社は、保有している株を全て貸して良いわけではなく、貸してよい株の量は保有株の8割までと投資信託法で定められているそうです。

そして、なるべく貸し株料を稼ぐためにも、貸し株の期限を半年から1年程度で「日証金」や「大手証券会社」と契約をするそうです。

ですので、優待月だけ貸し株をするということはしないそうです。

つまり、楽天証券は優待月のみ一般信用の在庫を調達してきていますが、投資信託会社から直接調達している訳ではなく、投資信託会社が貸し株を行っている「日証金」か「大手証券会社」のどちらかから調達しているのではないかと思われます。

そう考えると、カブドットコム証券は同一グループに三菱UFJモルガンスタンレー証券という大手証券会社がいるので、一般信用の在庫を調達しやすいのかもしれません。

また、同じグループに「三菱UFJ国際投信」という大手投資信託会社もあります。

因みに、投資信託会社宛に上場会社が貸し株をしないでくれとかは言ってきた事は無いとのことです。

投資信託会社は何故貸株をするのか?

日経平均のETF(上場投資信託)を例に説明をします。

日経平均のETF(以下、ETF)は、日経平均と値動きが連動することが求められています。

しかし、ETFにも信託報酬があるので、信託報酬の分を引いてしまうとETFの価格が日経平均の価格から乖離してしまいます。

そのため、信託報酬分を稼ぐ必要があり、貸し株をやって信託報酬分を稼いで穴埋めしているそうです。

因みに、投資信託が保有している株式の株主優待は、換金できるものは換金して投資信託のアセットに組み入れているそうです。

恐らく、QUOカードや商品券などを金券ショップに売却していると思われます。

食べ物などの換金が難しい商品については、どうしているか不明だそうです。

実際に株主優待の売却を行っているのは、投資信託会社ではなく、日本マスタートラスト信託銀行等です。

以上になります。

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